死んでからが始まり
ヴァルキリープロファイル
◆2000年 ◆アクションRPG
◆制作=エニックス
◆ストーリー=神々の住まうアスガルドでは神界戦争ラグナロクの時が迫っていた。戦力強化のため、戦乙女ヴァルキリーはオーディンの命を受け、地上へ降り立った。神界の戦士に相応しい魂を持つ人間を選定するため、死に直面した者の魂の叫びに耳を澄ませる。
■主人公ヴァルキリーが、生前は強い戦士だった人間を死んでからスカウトし、その魂をエインフェリアとして神界に送るというストーリー。なので章ごとのイベントシーンは各キャラの壮絶な死に様ストーリー。でも暗くはなく、自分の道を貫いた上で死んだり、つらい人生の救いとしての死であったり、死んだ後のこれからを感じさせる前向きな話が多かったと思います。 ■好きなキャラはアリューゼかな。当時、マンガ「ベルセルク」を読んだ頃だったので、大柄で大剣背負った姿がガッツに見えてしょうがなかった。その死に様も潔かったです。やっぱり戦闘でも頼り甲斐がありますね。メルティーナも好きです。自分の研究さえ続けられれば、生きようが死のうが関係ないという強い姿勢がかっこいい。この二人は(前世でもヴァルキリーに関わりのある重要キャラです)。
■ダンジョンでのアクションが結構難しく、ジャンプがうまく出来なくて落ちまくりました。私には難しい!何度か弟にやってもらいました。戦闘はボタン押すだけなので簡単。神界戦争はキャラのパラメータを必要な分だけ上げれば良いので、ファミ通の攻略本に頼りきり(笑)。 ■ヴァルキリーは毅然としていて戦闘時の声もかっこいいです。デザインも鎧なんだけどスカートというのが良いですね。終盤で(人間だった頃の記憶が蘇ってくると、ちょっと弱くなるけど。OPのヴァルキリーとプラチナの対面シーンは幻想的で好きです。
■各キャラの死に様イベントの中で、何故か印象強いのが詩帆蘇芳。この二人はお互いの死に関わっていて、イベント自体は短いけど、何だか大人っぽさを感じました。(戦争で、自軍を洗脳する歌姫として生きてきた詩帆が、それに疲れて死を願い、蘇芳は彼女を捕虜として連れ帰るが、将軍は詩帆を殺害。その後蘇芳は戦争の意義に疑問を持ち、自ら死を選ぶ。)二人とも神界戦争に送ると再会イベントが見れるのですが、なんかもう良かった!あからさまじゃないんだけど、お互い深く想ってる感じが良いです。 ■やはりこのゲームのインパクト最強キャラと言えばレザード・ヴァレス。かつてはメルティーナの同級生で、ずば抜けた資質を持つメガネの変態魔術師。どこで見たのかヴァルキリーに一目惚れして、彼女を手に入れるためなら神をも超える勢いで突っ走る。手始めにヴァルキリーそっくりのホムンクルスを何体も作ってみたり、ヴァルキリーを呼び寄せる為に師匠夫婦を殺し、自分のダンジョンで待ち構えてみたり。そんな狂気じみた執念も、元はと言えば純粋な恋愛感情から来ているのです。歪んでるけど。 ■もう変態としか表現しようの無い彼ですが、ヴァルキリーの最大の危機の時に彼の作ったホムンクルスが意外にも役に立つのです。おまけに戦闘時も凶悪なまでに強い。ちなみにメルティーナとの関係は「近親憎悪」。研究への強い姿勢は共通しているし、才能を認めているからこそ彼女の癇に障るんでしょうね(笑)。
■たまにバグがあったりしてヒヤヒヤしたこともありましたが、ゲームとして非常に面白かったです。同じストーリーでもただのRPGではここまで面白くはなかったかも。キャラを育てて神界へ送るシステムが、やがてストーリーの分岐に関わってくるという、ストーリーとシステムの融合が秀逸でした。続編を出すのも可能な雰囲気でしたが、どうなんでしょうかエニックス


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