思い出が多すぎる町
サイレントヒル2
   ◆2001年 ◆ホラーアドベンチャー
◆制作=コナミ
◆ストーリー=主人公ジェイムスの元に、3年前に病死したはずの妻メアリーから手紙が届く。「思い出の場所で待つ」と書かれた内容に、有り得ないと思いつつもかつて二人で訪れた町サイレントヒルへと向かったが…。
■前作の主人公は娘の為に奔走していましたが、今回の主人公は死んだ奥さんに会えるかも知れないと奔走する主人公。どっちにしろ二人とも愛する者の為に視界が狭くなっています。現実的に考えれば奥さんは死んでいるのに、それでも現実と願望の間でぐらぐら揺れているのが良いです。 ■相変わらず鉄パイプが主流武器です。ああ懐かしいわ。今回の病院のナースは1の時ほど人間っぽくはなく、割とゾンビに見えます。良かった…(泣)。ラジオノイズは屋内でドアを開けた途端ザーッとノイズが大音量で聞こえると、「うっ」と心臓にきます。やっぱり音は恐い…。
■ムービーの人物のCGが本当に人間に近くてリアルです。顔の造形による陰影が自然で、こういう外人俳優いるなあと思ってしまいます。アンジェラはサンドラ・ブロックに似てるかな。 ■サイレントヒルには表と裏があり、表でも廃墟っぽいものが裏ではさらにやばい感じに錆びれています。特に前作同様やばいのが病院。うまく説明できないけど、いるだけで息苦しくなってきます。
■前作では人物の名前に何かしらの由来(ちょっとマニアック)があったのですが、今回もあったようです。他サイトさんを見て初めて気付きました。この名前は有名なのに。メアリーとローラ ■敵の中でもボス的な存在の三角頭。人間の形してるのに頭が三角なのも、そのネーミングのストレートさも恐い(泣)。最初はムービーで登場するのに、後半になるとなんの予告もなしに居たりするのが更に恐い!
■ローラが子供の無邪気さで意味深なことを言うので、どんどんやばい方向に想像してしまいました。(「メアリーのこと嫌いなんでしょ」というセリフから、ドメスティックバイオレンスでもあったんじゃないかとか、病院の医者の手記にある患者はジェイムスのことなのでは、とか。)実際にはそこまでやばくはなかったので、ちょっと安心。マリアが(ジェイムスの想像の産物というのは予想できたけど)、ローラも(想像かと思ったら、まったく正常な、実在している人物だったのには驚きました)。 ■ローラへの手紙の中で、メアリーがジェイムスの性格について触れています。『ぶっきらぼうで、あまり笑わない、ちょっと短気な人だけど、本当は優しいから』。やっぱりなあ!(笑)今でこそメアリーに会う為に奔走してるけど、きっと普段はそんなに愛情を表に出すタイプではないと思ってました。メアリーもそれを解って許容しているような感じ。かわいい夫婦だなあ。理想的じゃないですか。 ■三角頭を倒してから、ホテルの廊下で流れるメアリーとの思い出が、もう切ないです。病床のメアリーが(ジェイムスに八つ当たりしつつも、「やっぱりダメ、そばにいて。大丈夫だと言って。助けて。」)と言うのが泣ける。
■サイレントヒルは人の狂気によって病んだ世界だけど、その狂気はすべて愛情に基づいたものというところが好きです。
■こんなにジェイムスとメアリーが好きになるとは思わなかったよ…。


TOPに戻る
inserted by FC2 system