過去と現在、親と子供 サイレントヒル３　 ◆2003年　◆ホラーアクション ◆制作＝コナミ	◆ストーリー＝主人公ヘザーは、休日のショッピングモールで何の前触れもなく異世界に取り込まれてしまう。人々が消え、異形の怪物が迫る中、見知らぬ女性に言われる。「思い出して。本当のあなたを。」	■前作と違い若い女の子が主人公。気が強いです。恐怖に震える前に、まず開き直る。「こんなの悪夢に決まってる。」でもたまに「いつになったら目が覚めるんだろう…。」と気弱な表情も見せます。そういうところがかわいい！
■戦闘では、敵の種類が増えました。こちらに突進してくる犬や、大容量の壁みたいなモンスターなど、鉄パイプだけではさすがに無理です。『２』のナースは楽だったんだなあ。今回ももちろん病院にナースが出てくるのですが、銃を持っているタイプもいるのです。進化してる！武器では日本刀の振り回しが便利。ショットガン、サブマシンガンは使わずじまい。	■敵の攻撃のタイミングに合わせて×ボタンで防御ができます。私に防御をしろと？でも（メモリーオブアレッサ）との戦闘では防御せざるを得ませんでした。じゃないと回復アイテムがなくなる！今回は回復アイテムがこちらの所有数に応じて、入手できる数が増えたり減ったりするので、あまり余裕が無くギリギリ。考えたなスタッフ。
■ストーリーは1作目と繋がっています。あのEDの（「え、赤ちゃん！？」）のその後が見られて良かった。しかし中盤で仰天。（ハリーが殺されたー！ショック！一作目ではライフルでラスボス倒すくらい強かったじゃないか、パパ！きれいなポリゴンで動くパパを見てみたかったな…。）	■最初の舞台がサイレントヒルではなくショッピングモールや地下鉄だったのは、結構良かった。日常が悪夢に侵食された雰囲気がよく出たと思います。サイレントヒルの街も２と同じエリアで懐かしい。でも今回のメインは遊園地。この悪夢の中でさらにお化け屋敷！演出とナレーション面白かったですよ。
■病院の裏世界は相変わらず。いや前作よりパワーアップ。全体的に赤黒く、廊下にシーツのかかったストレッチャー、金網の向こうに人みたいなものがぶら下がり、もはやヘザーのコメントも無し。でも一番の悪夢は最後の教会です。初めは何でもなかった廊下が、後になって通ると壁一面に血の筋が枝分かれしながら伸びていくのです。一秒もここに居たくない！！と心底思いました(泣)。やっぱり最新作が最強ですね。	■遊園地の、一作目のセーブポイントに当たる場所でハリーのメモを見れるのがジーンときます。娘一筋ぶりが懐かしい。この頃のセーブはメモスタンドだったんですよね。まともだなあ。他のメモや日記でも（ヘザーに対する葛藤と愛情が書かれていて、しんみりします。今回のテーマと言えるのではないでしょうか）。教会の懺悔室イベントがちょっと好きです。（ヘザーが「許します」と言う時の、小さい声が。）
■あとは、グラフィックが格段にレベルが上がっています。人物の表情が細かい！一般のゲームではイベントシーンになるとポリゴンからCGに変わりますが、今作ではイベントもポリゴンのまま。それでもCGに劣りません。ヘザーの、色白だけど目元にそばかすがあるところとか、ダグラスの髭とか、もうすごいです。前にも書いたけど、スクウェアに負けてません！	■今回は、ストーリーにどんでん返しが足りなかったかなという気はします。でもヘザーがすごく好きになれたし、１をプレイした私にとっては感慨深いゲームでした。やっぱりサイレントヒル大好きです！スタッフインタビューにあった『サイレントヒル０』、作って欲しいなあ(笑)。

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