晦−つきこもり−   七回忌の夜に   ◆1996年 ◆サウンドノベル ◆制作=パンドラボックス
◆ストーリー=田舎の本家の法事で久しぶりに集まった親戚達。積もる話に花を咲かせるうちに、一人がこう言った。「七回忌の夜に怖い話をすると、死者が蘇るって言うよな…。」
■『学校であった怖い話』の制作スタッフが送るホラーサウンドノベル第二弾。前回は学校が舞台と限られていましたが、今回は様々な職業の語り手が揃っています。小学生、看護婦、主婦、TVプロデューサー、フリーター、冒険家。怖い話の舞台もかなり幅が出てきますよ! ■主人公は中学生の女の子。前作はごくたまにしかゲームオーバーにならなかったのですが、今回はうっかりするとすぐゲームオーバーになりそうで気が抜けません。でもバッドエンドもなかなか味のある話だったりします。単なる終わりではなく、また別の結末として楽しめます。
■好きな話はやっぱりオーソドックスに病院が舞台の看護婦の話。あと小学生の話。話しているうちに、その内容が急に身近に迫ってきたりするんですよ。「あれ?」という感じで(訳わからん)。あとはなかなか珍しいTVプロデューサーの話。 ■だいぶ昔にプレイしたので忘れている部分も多いのですが、その中でも印象に残っている話が小学生の良夫の話。ある女の子の不思議な体験を話し終えた後、主人公にこう言うのです。「お姉、覚えてないの…?不意打ちでぞっとする話でした。
■そしてやっぱり出てくる風間!前作では語り手の内の一人で、彼が話す怖い話はすべてギャグという迷惑極まりないキャラでした。今回は話の中に変人として出てきたり、遅れてきては、また迷惑を振りまいたり。でも顔が忘れらんない…(泣)。 ■前作ではBGMはすべてピアノの音源で統一されていて、それがまた怖い雰囲気を醸し出していましたが、今回はすべてオルゴール音源。これもまたそこはかとなく怖くていい雰囲気でした。シンプルイズベスト!
TVプロデューサーの語る話。(細部うろ覚え)ある作家の遺作をドラマ化するために、作家の屋敷を調べに来たプロデューサーと俳優、脚本家、スタッフ。そこかしこに変な雰囲気がある屋敷だったが、探索するうちに鍵をなくして外に出られなくなってしまった。だんだんと焦る中で、俳優が突然笑い出す。「僕は作家の遺作のラストに、どうしても納得がいかなかった。演じようとすればするほど、違和感があった。でも、こうすればいいんですよ。皆で殺しあってください。生き残った一人だけが、この屋敷から出られるんですよ。 ■そして彼の話は終了。「それ、本当の話?」「まさか。でもこういう話があってもいいだろう?」もしこの話が本当なら、生き残ったのはここにいる彼なのでは…。彼の話では作家は次回作の構想も遺したらしい。あの屋敷での生き残りが、殺人鬼となって次々と人を殺す…。彼が立ち去った後、どこからか悲鳴が。という話でした。なかなか面白かったなあ。


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