噂は友達の友達から

  流行

◆2004年 ◆ホラーサウンドノベル
◆制作=日本一ソフトウェア
◆ストーリー=捜査一課の刑事風海純也は、ある事件を機に警察史編纂室へ異動となる。様々な事件に都市伝説や不可解な現象が絡み、やがて科学だけでは説明できない事態へと発展していく。
■選択肢によって各話のEDが変わるマルチシナリオ。途中で出てくる選択『Self-Question』と、最後に自分で作る人物相関図『推理ロジック』でランクが5段階評価されます。ただ選択が偶然合っていただけでは駄目。自分で真相を把握していないといけないのです。これは推理ものにおいては非常に良いシステムだと思います。ちなみに一番最初にプレイした時は第零話で思いきりバッドED。怖かった。最初から怖いもん見てしまったー!(泣) ■主人公は警視庁捜査一課の刑事。しかしどこからの圧力なのか『警察史編纂室』という謎の部署に異動。存在しないはずの地下五階で謎の人物からの電話「ようこそ。」ああ、キャリアだったのに、残念だねー。警察という現実の機構に、よくわからない圧力や部署が入り込んでいるのが不気味さを感じさせます。今までに無い設定が新鮮。クリアしたけど、まだ隠しシナリオを全部は読んでいないので、謎が残る。続編作れてしまうほど、残ってる。
■主人公の捜査に協力してくれる人物が二人います。四コマ参照。第一話で、この二人のどちらと一緒に捜査するか選択があるのです。おいおい、ルートを選択するのかと思ったら人物を選択するのか!まあ、どっちを選んでも、片方が機嫌を損ねる事はないけど。いや、二人ともかっこよくて好きです。 ■各シナリオは大きく分けると『科学ルート』と『オカルトルート』の二つ。両方のルートをクリアした方が更に話を楽しめます。第二話に関しては断然科学ルート!いや〜結構ジーンときたんですよ!ホラーなのに何で泣かせるんだよ!(母親の葛藤と、子供の無心の愛情が、もう…。)『流行り神』って意外と人間ドラマを見せてくれます。
■話は一話完結ですが、所々に本筋に関わる謎が見え隠れするので、つい先に進めたくなります。まず序章の始まりに驚いた!主人公は風海だと思っていたら、場所不明の暗い地下室で正体不明の男が「風海純也という刑事が遭遇した奇妙な事件」を延々と語り始める。お前誰だ!文章の一人称になっている人物も誰だ!なかなか面白い始まり方でした。 ■奇怪な事件が『都市伝説』なのが面白い。馬鹿馬鹿しいけどひょっとしたらと思ってしまう噂。「ピアス穴の白い糸」とか。「ベッドの下の斧男」は、友人から聞いた時かなり怖かったですよ!これは外国から伝わったらしい。本編で言われているけど、都市伝説は現実的な分析も充分可能な出来事が発端となっているのです。
■イラストがもう不気味で、演出も怖くて、一人でプレイは大変でしたよ。話の中に出てくる色々な単語がデータベースに登録され、それについての説明が結構詳しく載っています。『都市伝説』『逆行催眠』『既視感』『警視庁』など様々なジャンルの単語が100個あり、取得率が%で表示されます。それを見るとやっぱり100%にしたくなりますね。また私の収集癖が刺激されてしまった。各シナリオを何度かプレイして色々な選択をしないと単語が集まらず、しかも隠しシナリオの出現条件に取得率が関わってきます。一回だけではなく何度もプレイさせようとするシステムが良く出来ていて感心。 ■シナリオ既読率がまだ66%なので、全てを理解するにはまだ先は長い…。なにしろ事件は解決しているのに、ちょこちょこ謎が残ります。(人見の過去の事件は語られるのか。霧崎の父親はどうして死んだのか。道明寺はあの老人の部下?犬童警部は霧崎が風海の義兄って知っているのか。)とりあえず、これは『クロス探偵物語』と同様に「続編出せい!!」と言いたくなります。つまり…結構好きです、このゲーム(笑)。


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